INTERVIEW

ユニバーサルキッズ代表 内野尚子

内野尚子(うちの・なおこ)

| ブログ

日本で児童教育学を専攻し、幼稚園・小学校の教員資格取得(NSW州認定済)。香港での駐在7年間中、語学学校で日本語教授法を学び、教授。1996年よりシドニー在住。その後11年間現地のプリスクール・デイケアにて教師、Authorized Supervisor として勤務し、退職後2007年にUniversal KIDSを設立 現在に至る。


ユニバーサルキッズのウェブサイトで、「どうしてもっと日本語を教えてくれなかったの?!」という見出し、とてもドキッとしました。日本語をキープせずに大人になった全員がそう思う、というのはショックな事実ですね。

私が出会った親御さんも子どもたちも、ホントにみんなそう言いますね。小学生の時は日本語の勉強が嫌で嫌でしかたなかった子どもが、中学生や高校生になって「何でみんな続けないんだろう」って。どの口が言うって感じですけど(笑)続けている子はみんな親に感謝していますね。

また、主催するバイリンガルセミナーで大学生や成人した6人ほどにスピーチをしてもらったことがあるんですが、どうしてこんなに日本語ができないんだろう、という場面に直面して、悔しくて悲しくてそこから頑張ったことを話してくれたんです。

「日本語ができない」って子どもたちはどんな時に感じるんですか?

日本に行くときもそうですが、友達に日本語話してみてって言われたり、テレビを見ているときや受験するとき、あと就職してからそう感じた子もいます。自分でも日本語は必要ないと思ってたけど、もっとお母さんが日本語話してくれればよかったのに、って。その子たちが、保護者に対して絶対に子どもに日本語をやらせた方がいい、と言ってましたね。大学の専攻よりもバイリンガルだということで就職できたケースも話してました。

先生の娘さんのMaiさんもバイリンガルですね。

はい。娘は大学卒業後に3年ほど企業に勤めたんですが、やっぱりバイリンガルだということで、日本の工場とのやり取りをする人材として採用されたんです。今はユニバーサルキッズの先生もしてくれてます。でも日本語を話さない時期が4年近くもあったんです。私が今の仕事をする前は、両親が日本人なら子どもは日本語ができるはずと勝手に思っていたので、中学生になった娘がどんどん日本語を忘れていったのは衝撃でした。

その状態からMaiさんはどうして日本語をまた学ぼうと思ったんですか?

日本のアニメやゲームが好きなので、ある時日本語のシュミレーションゲームを買い与えたんです。ゲームの画面に出てくる言葉を最初は私が読んであげてたんですが、さすがに毎回はできないでしょう(苦笑)ゲームしたいなら自分で読めるようにしなさいって、言いました。そこからですね。好きが高じて、今ではSMASHやインターナショナルアニメショーなどがある時に司会兼通訳もしています。

Universal KIDSを立ち上げられた詳しい経緯をお話いただけますか?

2003年に日本語補習校で教師をすることになり、幼児は日本語が話せるけど小学生になると子どもどうしで英語になり、お母さんとの会話も英語になり日本語が抜けていく事実を知りました。8年間勤めてちょうど働き方を変えようとしていた時、土曜日は子どもにスポーツをさせたい親御さんから、平日の日本語の学校を作って欲しいというリクエストがあり、思い切ってフルタイムのデイケアの仕事を辞め、2007年にユニバーサルキッズを立ち上げました。

教室以外にもさまざまな教育のサポートグループに入られたり、情報のシェアをされていますが、活動内容を具体的に教えてください。

オーストラリアの学校のシステムをよく知らずに娘を育ててしまった経験から、お母さんには子どもたちの将来の可能性を広げてあげられるように賢い選択をして欲しいなと思ってます。2007年から、7人の有志で立ち上げたグループで年に2回教育に関するセミナーをやってきました。教育長や教師や大学の講師、経験者としてのお母さんなどをお呼びしてました。今はユニバーサルキッズでHSCに関することなどの小規模のセミナーをやっています。また2008年から日豪プレスに教育コラムを書かせてもらってます。

最後に小さなお子さんをお持ちの保護者に伝えたいメッセージはありますか?

世界的に見ても、英語と日本語の組み合わせのバイリンガルは少ないんです。シドニーで育つ子どもたちは、日本人としてのアイデンティティや文化を持ちながら、堂々と意見を言えるバイリンガルになれば、世界のいろんな分野で活躍できると思うんですよ。

子どもにもいろんな発達の段階があるんですが、日本語の勉強をめんどくさがったり嫌がったりする時期に、無理強いしたくないと親御さんが諦めちゃうんですね。でも諦めたら子どもの可能性を閉ざしてしまうんです。せめて日本語を聞けるようにはしてあげてほしいなと。日本語をまたやろうと思うのは、中学の後半から高校生くらいが一番多い時期なんですが、本人がやりたいと思った時に吸収や伸びが早いし、本人も楽なんです。

子どもたちが自分のやりたいことをするのに、道具のひとつとして言語があってもいいんじゃないかと。親として、子どもたちが活躍するとこ、見たいじゃないですか。

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