人間は、成長する過程で誰でもどこかの言葉を習得すると考えがちですが、言葉を習得するには必要条件があるようです。
ゲーム「脳トレーニング」のソフトで有名になった川島教授によれば、近親者特に母親から話しかけられることが大切だと言っています。光トポグラフィーという脳が活性化する様子を映し出す装置で実験したところ、脳は母親の語りかけに対して最も活発に反応したそうです。
また、アメリカのイーヴ・クラーク(米スタンフォード大学)は、子どもの言葉の発達にとって最も大切なのは、コミュニカティブ・モチベーションだと言っています。 これは、こどもは身近な人間とコミュニケーションをとるために言語を習得するということです。コミュニケーションをとるなかで、こどもは親の考えや価値観、文化的背景を言葉といっしょに吸収していきます。そして、こどもの人格を作っていくのです。
それを考えると、毎日の何気ない会話さえ結構重要に感じられてきますね。
「Universal KIDS」に来る子ども達は、英語と日本語の両方に接する環境にいるわけですが、日本語のクラスにおいては日本語で、英語のクラスにおいては英語でなんとか先生とコミュニケーションをとろうと一生懸命話してくれます。不思議なことに、安易に分からない日本語を英単語に置き換えたり、逆に英単語を日本語に置き換えたりはしないのです。どちらの言語とも未発達だという理由はあるにせよ、なんとか分かってもらおうと必死に話をするのです。子ども達がこれだけ頑張っているのですから、私たち大人もしっかり聞いて、応えてあげたいですね。